国内経済の中心、日本銀行の役割

銀行の役割   9月 1, 2016   国内経済の中心、日本銀行の役割 はコメントを受け付けていません。

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日本で「銀行」を名乗る企業・組織は数多くありますが、日本の中央銀行としての役割を果たしているのは日本銀行に限られます。
唯一通貨の発行権を持ち、「銀行の銀行」としての役割を果たす日本銀行とはどのような役割を果たしているのでしょうか。
今回は中央銀行の担う役割と、日本銀行の業務について見てみましょう。

通貨の番人である「中央銀行」

中央銀行はおもに、

  • 発券銀行…国や地域で利用される銀行券(通貨・紙幣)を発行する権利を持つ唯一の機関
  • 政府の銀行…国債売買によって国への資金提供をおこなう
  • 銀行の銀行…市中銀行を相手に資金を貸し出す

3つの役割を果たしています。

銀行券を発行する中央銀行は物価の安定に対して責任を負い、政策の基本方針として1国経済全体に対する経済政策を考えるマクロ経済学を採用しています。中央銀行は直接マネーサプライの水準に介入できないため、中央銀行は通貨の供給量(マネタリーベース)の操作することで、経済全体のマネーサプライを操作することを狙っています。中央銀行は、経済危機や不況から国民の経済厚生を守るために行動することが求められますが、そのためには中央銀行が実施する金融政策に対する「市場の信頼」を確保する必要があります。
中央銀行は「政府の銀行」としての役割を果たすものの、政府から独立した一機関として存在して、金融政策に関して政府とは異なる独自の判断をすることもできる位置づけを与えられているのが特徴です。
このように政府から独立した一機関であることが求められるのは、政府が通貨価値の保持を怠り、目先の諸問題に対応することを避けるためでもあります。
中央銀行は通常は1通貨に対して1行が存在し、中央銀行は担当する通貨のマネタリーベースを調整する権限を持つために大きな影響力を持ち、その金融政策は常に大きな注目を集めています。

日本の中央銀行である「日本銀行」の概要とその役割

このように中央銀行は「発券銀行」と「政府の銀行」、「銀行の銀行」としての役割を果たし、「通貨の番人」としての役割を果たす組織であり、日本銀行は日本で唯一の中央銀行としての枠割を果たしています。

日本銀行は日本銀行法に基づいて設置されている組織であり、日本銀行法では設置の目的を、

  • 「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。」
  • 「日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。」

と規定しています(日本銀行法(平成九年六月十八日法律第八十九号))。

日本銀行はわが国の中央銀行として、明治15年6月に制定された日本銀行条例に基づいて同年10月10日に業務を開始し、昭和17年2月には日本銀行法が制定され、日本銀行は同年5月1日に改組しました。昭和17年の日本銀行法は日本銀行の目的について、「国家経済総力ノ適切ナル発揮ヲ図ル為国家ノ政策ニ即シ通貨ノ調節、金融ノ調整及信用制度ノ保持ニ任ズルヲ以テ目的トス」と定めるなど戦時色の濃い内容でした。終戦後数次に亘って部分的な改正がおこなわれ、もっとも直近では平成9年6月に「独立性」と「透明性」という2つの理念に基づいて全面改正され、現行の体制に至っています。現在の日銀総裁は2013年3月に第31代総裁に就任した黒田東彦(くろだ・はるひこ)氏であり、第96・97代総理大臣に就任した安倍晋三(あべ・しんぞう)氏の肝いりである「アベノミクス」と歩調を合わせた「異次元の金融緩和」をおこない、大きな議論を呼んでいます。

おわりに

現在の「異次元の金融緩和」はその内容から中央銀行の独立性や通貨の番人としての役割に対して大きな議論を呼んでいます。今後の政策や動向も含めて、日本銀行の動向には大きな注目が必要となりそうです。

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いつも使っている銀行には預貯金を取り扱う他にもさまざまな役割があります。経済の中心とも言える銀行業について見てみましょう。